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クラス ×イト
第14章 カイごう 【乾英太4】
突如として堂林くんは、その感情の矛先を瀬山くんへと向けている。僕や多くの人にとってその事情はわからないけど、それは彼の抱えていた想いの表れだったようだ。
堂林くんは周囲の人の目を気にした様子もなく、真剣で率直な表情で瀬山くんを問い質している。
問われた瀬山くんの方は、自分の席にじっと佇んだまま――
「その話ことなら――もう、お前にはわかってる筈だ」
その静かな眼差しを向けて、堂林くんに言った。
「やっぱ……俺との勝負が原因らしいな。つまり、お前が辞めたのは、俺のせいってわけかよ?」
「半分は、そういうことになる。が……結局は、俺が決めたことだ。堂林――別にお前が気にする必要はない」
「ふざけんなっ!」
怒りを顕わにして、堂林くんはツカツカと瀬山くんの席に歩み寄る。そして、制服の襟首をガッと掴むと、その身体を強引に引き立てた。
その時、慌てて声を上げたのは――海藤美和。
「亮伍――やめて!」
バスケ部のマネージャーである海藤さんは、不安そうに二人の様子を見つめる。
そんな緊張感が高まる中で、堂林くんは暫く瀬山くんをじっと睨み、それから言った。
「俺よりずっと実力が上のお前が、バスケを辞めて……それが俺のせいだと? そんなの……気にするに決まってる。納得できるわけが、ねーんだよっ!」
堂林くんは周囲の人の目を気にした様子もなく、真剣で率直な表情で瀬山くんを問い質している。
問われた瀬山くんの方は、自分の席にじっと佇んだまま――
「その話ことなら――もう、お前にはわかってる筈だ」
その静かな眼差しを向けて、堂林くんに言った。
「やっぱ……俺との勝負が原因らしいな。つまり、お前が辞めたのは、俺のせいってわけかよ?」
「半分は、そういうことになる。が……結局は、俺が決めたことだ。堂林――別にお前が気にする必要はない」
「ふざけんなっ!」
怒りを顕わにして、堂林くんはツカツカと瀬山くんの席に歩み寄る。そして、制服の襟首をガッと掴むと、その身体を強引に引き立てた。
その時、慌てて声を上げたのは――海藤美和。
「亮伍――やめて!」
バスケ部のマネージャーである海藤さんは、不安そうに二人の様子を見つめる。
そんな緊張感が高まる中で、堂林くんは暫く瀬山くんをじっと睨み、それから言った。
「俺よりずっと実力が上のお前が、バスケを辞めて……それが俺のせいだと? そんなの……気にするに決まってる。納得できるわけが、ねーんだよっ!」