この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第15章 じゅバく 【赤緒礼華】
 珍しく頑なな言葉を発した後、宗助は少し照れたような顔をその肩口に覗かせる。

「こんな処で、俺たちが言い合っていても、仕方ないよな」

「……」

「とにかく、俺も気になるんだ。頼むから、様子を見て来てくれないか」

「宗助……は?」

「勝手を言うようで、悪いけど……今は少しだけ、一人になりたいんだ」

「……」

 私の前では、変わらぬように振る舞ってはいるけど……。

 宗助が経験したことを、失恋と言い表すのだとしたら、それはあまりに言葉が足りない。あの告白は同時に、マイノリティーである自分を皆の前に示す結果に直結しているから……。

 西を近くで見ていた宗助は、報われる可能性がないことも承知の上で、それを果たした。あの一言にどれだけの勇気が込められ、その結果――宗助の中で、どれだけのものが削られていったのだろう。


 私は同様の覚悟をもって、宗助にそれを強いたというのだろうか……?


 そう、考えた時――。


「わかったわ……私、行って来る」


 私は病院に向かうことを、決意していた。
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ