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クラス ×イト
第15章 じゅバく 【赤緒礼華】
その言葉に導かれるように、病室へと足を踏み入れていた――私。
自然と俯いたその視界には、ベッドの脚が映り込む。
「……」
そして、恐る恐るとそれを上げると、その上で上体を起こしている――喜嶋くんの姿が――あって。
それでもまだ、彼と目線を合わせられずに。その時に、私の瞳が不意に見つけていたのは、包帯の巻かれた――左手首、だった。
ああ…………。
頭の中にクラリとした、揺らめきを覚えて――私は否応もなく、自分の罪を意識する。
「……」
結局はそれ以上、顔を上げることができずに、佇むだけの――私。そんなことで私は、彼に何を語ろうとしているのか。
やっぱり、できない……。自分勝手に打ちひしがれ、そこに立ってるのすら、不思議なくらい震えが止まない両脚。
そんな私を、その声は支えた。
「僕も、調度……赤緒さんと話がしたいって、思ってたんだよ」
ようやく顔を上げて、眺めた彼は――窓から差し込む夕陽に照らされて、いて……。
「――!?」
穏やかな顔で、私を見つめて――る。
自然と俯いたその視界には、ベッドの脚が映り込む。
「……」
そして、恐る恐るとそれを上げると、その上で上体を起こしている――喜嶋くんの姿が――あって。
それでもまだ、彼と目線を合わせられずに。その時に、私の瞳が不意に見つけていたのは、包帯の巻かれた――左手首、だった。
ああ…………。
頭の中にクラリとした、揺らめきを覚えて――私は否応もなく、自分の罪を意識する。
「……」
結局はそれ以上、顔を上げることができずに、佇むだけの――私。そんなことで私は、彼に何を語ろうとしているのか。
やっぱり、できない……。自分勝手に打ちひしがれ、そこに立ってるのすら、不思議なくらい震えが止まない両脚。
そんな私を、その声は支えた。
「僕も、調度……赤緒さんと話がしたいって、思ってたんだよ」
ようやく顔を上げて、眺めた彼は――窓から差し込む夕陽に照らされて、いて……。
「――!?」
穏やかな顔で、私を見つめて――る。