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クラス ×イト
第3章 あこガれ 【山村佳奈】
別に礼華も――私だって、そんなことだけでイチイチ文句を言うつもりなんてない。どうせ私たちに相手にされないような男たちが、群がってるに過ぎなかったから。
それでも――どこか超然としてる彼女の態度が、たまに鼻につくのは確かだった。
礼華が同じように感じているとは、実は考えたくない。だから、これは飽くまで私の個人的な感覚なんだけど。
このクラスの中で、礼華に対抗できるのは藍山栞だけ――だ。二人の纏っている目に見えないオーラみたいなものが、私にそう感じさせている。
もちろん私にとっての『最高位』は、礼華だけでありそこに揺るぎはない。それに対して藍山さんに抱く想いは、言い様のない反感でしかなかった。
私にとって幸いなことは、彼女が私たちのテリトリーを侵さないってこと。藍山さんは出で立ちも振る舞いも地味で、いつでも一人で本の世界に入り浸っているように見えた。
そうしてくれている内は、別に問題はないのだと思う。私が礼華に次ぐ『二番目』でいられるから……。
西に話しかけられるその姿を見ていて、私は思わず呟く。
「あの二人――付き合っちゃえばいいのに」
それに反応した礼華の言葉は、少しだけ意外なものだった。
「私は――そんなの、認めない」
「れ、礼華……?」
「別に――独り言だから」
礼華はそう言って、少し気怠そうに顔をしかめている。
それでも――どこか超然としてる彼女の態度が、たまに鼻につくのは確かだった。
礼華が同じように感じているとは、実は考えたくない。だから、これは飽くまで私の個人的な感覚なんだけど。
このクラスの中で、礼華に対抗できるのは藍山栞だけ――だ。二人の纏っている目に見えないオーラみたいなものが、私にそう感じさせている。
もちろん私にとっての『最高位』は、礼華だけでありそこに揺るぎはない。それに対して藍山さんに抱く想いは、言い様のない反感でしかなかった。
私にとって幸いなことは、彼女が私たちのテリトリーを侵さないってこと。藍山さんは出で立ちも振る舞いも地味で、いつでも一人で本の世界に入り浸っているように見えた。
そうしてくれている内は、別に問題はないのだと思う。私が礼華に次ぐ『二番目』でいられるから……。
西に話しかけられるその姿を見ていて、私は思わず呟く。
「あの二人――付き合っちゃえばいいのに」
それに反応した礼華の言葉は、少しだけ意外なものだった。
「私は――そんなの、認めない」
「れ、礼華……?」
「別に――独り言だから」
礼華はそう言って、少し気怠そうに顔をしかめている。