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クラス ×イト
第15章 じゅバく 【赤緒礼華】
そうして――私は、宗助の隣りを、自分の在り処(アリカ)とした。
でも、私たち二人が並び立つことに、動機はない。辛うじて言い訳をじみた理由を宛がうので、精一杯だった。
自身を酷く蔑み、すっかり自信を失って。今更、学校という世界で、年相応に立ち振る舞うことが、とても難しく思えていた――私。
そんな私だからこそ、宗助の言葉に甘えてしまった。否、私は甘えさせてくれる誰かに、飢えていただけなのかも、しれない。只、何気に――それだけでないと、そんな予感も意識の中には、感じながら……。
私は、それと、して。宗助は一体、どう思っていたのか。その時、そこに考えが及ばなかったことが、後の私の後悔へと繋がるのだけど……。
ともかく、私と宗助は、恋人でも友人でも、なく。呼び方の知らない、二人――と、なっていた。
その奇妙な関係が始まった、頃。私たちが、最初に共に決めたのが――進路。
借金の形とられていた間は、高校進学など考えていなかったけれど。その事情が無くなれば、形の上では私も受験生だった。
城平高校を、受験することになるのは――宗助が私の学力に合わせた、その結果。そんな単純な、理由だった。
そしてそれも後に、私の負い目と変わることになる……。
でも、私たち二人が並び立つことに、動機はない。辛うじて言い訳をじみた理由を宛がうので、精一杯だった。
自身を酷く蔑み、すっかり自信を失って。今更、学校という世界で、年相応に立ち振る舞うことが、とても難しく思えていた――私。
そんな私だからこそ、宗助の言葉に甘えてしまった。否、私は甘えさせてくれる誰かに、飢えていただけなのかも、しれない。只、何気に――それだけでないと、そんな予感も意識の中には、感じながら……。
私は、それと、して。宗助は一体、どう思っていたのか。その時、そこに考えが及ばなかったことが、後の私の後悔へと繋がるのだけど……。
ともかく、私と宗助は、恋人でも友人でも、なく。呼び方の知らない、二人――と、なっていた。
その奇妙な関係が始まった、頃。私たちが、最初に共に決めたのが――進路。
借金の形とられていた間は、高校進学など考えていなかったけれど。その事情が無くなれば、形の上では私も受験生だった。
城平高校を、受験することになるのは――宗助が私の学力に合わせた、その結果。そんな単純な、理由だった。
そしてそれも後に、私の負い目と変わることになる……。