この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第16章 しんクロ 《藍山 楓》

「その前に、まず詫びておくべきだろう。藍山――すまなかったな」

「――?」

「受け持ったクラスの中に、お前が――藍山楓の妹が居ると知りながら、俺は今までその部分に触れることを避けてきた。先日、お前から姉のことを聞かれ、それでもまだ俺は空々しく惚けるような真似をしている。だが一つ、言い訳をさせてもらえるのなら……俺にも真実は、解らないんだ。もう、解ってやることが、できない」

 解らない……? その言葉に一抹の不安を抱きながら、私は意を決して踏み込む。

「先生と姉さんは、どんな関係だったの……ですか?」

 言葉を選ぶ余裕もなく、それは不躾な質問。

 しかし、先生はそれに怯む様子もなく、あっさりとこう答えた。


「俺と藍山楓は――教師と生徒だ」


「!」


 期せずして、強張る顔。そんな私を見て――

「不服そうだな」

 と、先生は言う。

「そんな、つもりは……でも……」

 私にとっては、先生の言葉だけが頼り……だから。そう言われてしまえば、話は前に進まないのではと、焦れて……。

 そうは思っても、それは別に――二人が特別な関係であることを、歓迎する理由になどなる筈もなかった。

「……」

 自分勝手に縺れては、また言葉を失いそうな――私。

 その私を気遣うように、先生は言った。


「そう、心配しなくていい。此処に至って――別に何かを隠そうなどと、そんなつもりはないから、な」
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ