この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
クラス ×イト
第3章 あこガれ 【山村佳奈】
それを聞いた私は、自分の疑問をそのまま言葉にしていた。
「あの二人って――してると思う?」
「当然。ヤリまくりだろ」
護があんまりあっさりと断言するから、私はそれに反論する。
「どんな根拠があって、そう言ってるわけ? だってさ――本人たちは、付き合ってるとも言ってないんだよ。もしかして、瀬山の方から聞いてるとか?」
「いや――瀬山とは、そんな話しねーけどさ」
「じゃあ……?」
「そんなの、礼華を見ればわかるって。逆に訊くけど――お前、礼華が処女だと思うのか?」
「そ、それは……ない、と思う」
「だよな。アイツの態度とか雰囲気って、並大抵の経験じゃ出ねーよ」
「やっぱ、そうだよね……」
きっと礼華は、色々なものを乗り越えている。それを感じているから、私はその姿にこんなにも憧れているはず……。
「で――佳奈は、どうする?」
護はベッドから起き上がると、また私を後ろから抱き寄せた。
「どうする、って……」
経験してないことに、妙な焦りは確かにある……けど。
何となく揺れた気持ちのまま、私は護に訊く。
「護はホントに、私としたいの? させてくれるなら、誰でもいいと思ってるんじゃ――」
例えば、茜――とか。
「バーカ。そんなこと、思ってねーよ」
「じゃあ、私のこと好き?」
「ああ、好きだ。お前は――?」
「私も……好き、だよ……」
「だったら、いいよな」
そう言った途端に――護は私を強く抱きしめ、また唇を重ねた。
さっきよりも激しく、舌を絡めてキスをしながら――私は何となく、気がついていたんだと思う。
今日、礼華の口から聞いた「好き」という言葉。
それに比べれば今の私たちの「好き」は、とても軽いんだってことを……。
「あの二人って――してると思う?」
「当然。ヤリまくりだろ」
護があんまりあっさりと断言するから、私はそれに反論する。
「どんな根拠があって、そう言ってるわけ? だってさ――本人たちは、付き合ってるとも言ってないんだよ。もしかして、瀬山の方から聞いてるとか?」
「いや――瀬山とは、そんな話しねーけどさ」
「じゃあ……?」
「そんなの、礼華を見ればわかるって。逆に訊くけど――お前、礼華が処女だと思うのか?」
「そ、それは……ない、と思う」
「だよな。アイツの態度とか雰囲気って、並大抵の経験じゃ出ねーよ」
「やっぱ、そうだよね……」
きっと礼華は、色々なものを乗り越えている。それを感じているから、私はその姿にこんなにも憧れているはず……。
「で――佳奈は、どうする?」
護はベッドから起き上がると、また私を後ろから抱き寄せた。
「どうする、って……」
経験してないことに、妙な焦りは確かにある……けど。
何となく揺れた気持ちのまま、私は護に訊く。
「護はホントに、私としたいの? させてくれるなら、誰でもいいと思ってるんじゃ――」
例えば、茜――とか。
「バーカ。そんなこと、思ってねーよ」
「じゃあ、私のこと好き?」
「ああ、好きだ。お前は――?」
「私も……好き、だよ……」
「だったら、いいよな」
そう言った途端に――護は私を強く抱きしめ、また唇を重ねた。
さっきよりも激しく、舌を絡めてキスをしながら――私は何となく、気がついていたんだと思う。
今日、礼華の口から聞いた「好き」という言葉。
それに比べれば今の私たちの「好き」は、とても軽いんだってことを……。