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クラス ×イト
第17章 エぴローぐ
前日の夜、そして迎えていた、その土曜日のことだ。
「……」
英太はパソコンを前にして、時折何やら必死に考えを巡らせたように、じっと目を瞑る。暫くして思い立つと一転、今度は一心にキーボードを叩くのだが……。
「ああ、もうっ!」
そう吐き捨てると、突然苛立ちも顕わにガシガシと髪を掻く。昨夜から、そんなことを何度となく繰り返していた。
彼は小説を書いている。だがそれは小説投稿サイト上のことであり、一般的に鑑みるならそれは趣味の範疇の話となる。だが今の英太の姿は、まるで締切に追われた人気作家さながらなのであった。
「告白の後に……キ、キスをして……それから……」
自分で書いた物語の展開を口にしながら、英太はその顔を真っ赤に染める。すると、恥ずかしさに耐え兼ねたようにして、それまで書いたページを全て消去した。
「こんなの一方的な……僕の願望じゃないか」
そんな文章を連ねた自分に飽きれ、英太は頭の後ろで手を組むとぼんやりと天井を見つめる。そうしていると、あの時の栞の顔が思い浮かんでいた。
「……」
英太はパソコンを前にして、時折何やら必死に考えを巡らせたように、じっと目を瞑る。暫くして思い立つと一転、今度は一心にキーボードを叩くのだが……。
「ああ、もうっ!」
そう吐き捨てると、突然苛立ちも顕わにガシガシと髪を掻く。昨夜から、そんなことを何度となく繰り返していた。
彼は小説を書いている。だがそれは小説投稿サイト上のことであり、一般的に鑑みるならそれは趣味の範疇の話となる。だが今の英太の姿は、まるで締切に追われた人気作家さながらなのであった。
「告白の後に……キ、キスをして……それから……」
自分で書いた物語の展開を口にしながら、英太はその顔を真っ赤に染める。すると、恥ずかしさに耐え兼ねたようにして、それまで書いたページを全て消去した。
「こんなの一方的な……僕の願望じゃないか」
そんな文章を連ねた自分に飽きれ、英太は頭の後ろで手を組むとぼんやりと天井を見つめる。そうしていると、あの時の栞の顔が思い浮かんでいた。