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クラス ×イト
第2章 だメンず 【乾英太1】
高校に入学してから、もう一年余り。
僕ら三人はこの教室の中で過ごす内に、何時しか自分たちの位置を理解していた。ううん、させられた――という方が正しいのかもしれない。
自分たちを『D3』なんて呼ぶのも、そんな心理の表れなのだろう。
勉強や運動に限らず、特に何かに秀でる訳ではない。容姿的にも自信はなくて、オシャレや流行に敏感だったりするような処も、まったく。
何となく弾かれ、寄り集まったような三人組。そんな僕らは――『D3』。
それでも今は、掛替えのない仲間だと思う。一緒にゲームをしたり、好きなアニメやラノベの話をしたり。三人でいることが、僕はとても楽しかった。
だけど――何処か物足りないと感じてしまうことだって、やっぱりあったりして……。それは僕らが思春期だってことと、無関係ではないのだろう。
時として、そんな想いは僕らを苛む。この時だって、きっとそうだった。
要二は僕と三生に顔を寄せると、小声でこんな質問をしている。
「お前ら、好きな女とか――いるのか?」
僕ら三人はこの教室の中で過ごす内に、何時しか自分たちの位置を理解していた。ううん、させられた――という方が正しいのかもしれない。
自分たちを『D3』なんて呼ぶのも、そんな心理の表れなのだろう。
勉強や運動に限らず、特に何かに秀でる訳ではない。容姿的にも自信はなくて、オシャレや流行に敏感だったりするような処も、まったく。
何となく弾かれ、寄り集まったような三人組。そんな僕らは――『D3』。
それでも今は、掛替えのない仲間だと思う。一緒にゲームをしたり、好きなアニメやラノベの話をしたり。三人でいることが、僕はとても楽しかった。
だけど――何処か物足りないと感じてしまうことだって、やっぱりあったりして……。それは僕らが思春期だってことと、無関係ではないのだろう。
時として、そんな想いは僕らを苛む。この時だって、きっとそうだった。
要二は僕と三生に顔を寄せると、小声でこんな質問をしている。
「お前ら、好きな女とか――いるのか?」