この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
クラス ×イト
第4章 けツらク 【藍山栞1】
 別に西くんから、好きだとか言われた訳ではない。ほぼ唯一私に構ってくれることから、自意識過剰に陥ってるつもりもなかった。

 最初の頃は委員長という立場もあって、クラスで孤立する私に手を差し伸べていただけだったのだろう。西くんは成績が良いことを鼻にかけるような処もあるけど、基本的には面倒見が良いタイプなのだと思う。

 私はそんな彼をお節介だと感じたが、不思議と不愉快だと感じたことはなかった。そうして接する内に、私は彼の気持ちの変化に気がつく。

 ある時から、彼が私に向けた好意。それに対して、私は戸惑っている。

 別に彼のことが、嫌いという訳でもない。でも私と西くんが話してるのを、あまり快く思ってない人がいるみたいで……。

「……!」

 そしてこの時も、私は例の視線に気がつく。だから、まだ熱心に話してくれている西くんに、私は言った。

「ごめんなさい。今は本を読みたいから」

「相変わらず、つれないな。邪魔するなって?」

「そうではなくて……私と話しても、面白くないと思うから」

「勝手に決めるな。俺は割と――藍山に興味があるんだぜ」

「……」

 そんな風に言われて、私はどう答えれば正解なのだろう。

「まあ、それはいい。貴重な時間を妨げて、悪かったよ」

 西くんはそう言って、自分の席に戻って行った。
/579ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ