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クラス ×イト
第4章 けツらク 【藍山栞1】
私でも流石に、言い過ぎたとの自覚はある。本当はそういう話をするつもりじゃなかったのに……。
やっぱり私は、去河くんを――重ね合わせているのだろう。
「今までろくに話したこともないお前に、どうしてそんなこと言われなきゃいけねーんだよ?」
去河くんは、とても不快そうにそう言った。確かに尤もな意見だけど、私も珍しく少し剥きになっていたみたい。
「きっと、辛いだけだと思うの。だったら、傷が浅い内に退いた方が賢明じゃない」
「答えになってねーよ。大体、なんでお前が――」
去河くんはハッとして、言葉を止める。そして少し頬を染めると、私の顔をまじまじと見てこう訊ねた。
「ま、まさか。藍山は……俺のことが、好きとか?」
「全然」
と即答したことが不味かったらしく、去河くんを更に怒らせてしまう。
「だったら、関係ねーだろっ! 口挟んでんじゃねー、このアマ!」
「確かに、そうだね。ごめんなさい。だけど、私は知ってしまっているの。だから……」
「知ってるって――なにを?」
「報われない恋に溺れた人と――その顛末を」
「は……?」
去河くんは、意味もわからずに首を傾げていた。
私はつい喋り過ぎていた、自分を諌める。
やっぱり私は、去河くんを――重ね合わせているのだろう。
「今までろくに話したこともないお前に、どうしてそんなこと言われなきゃいけねーんだよ?」
去河くんは、とても不快そうにそう言った。確かに尤もな意見だけど、私も珍しく少し剥きになっていたみたい。
「きっと、辛いだけだと思うの。だったら、傷が浅い内に退いた方が賢明じゃない」
「答えになってねーよ。大体、なんでお前が――」
去河くんはハッとして、言葉を止める。そして少し頬を染めると、私の顔をまじまじと見てこう訊ねた。
「ま、まさか。藍山は……俺のことが、好きとか?」
「全然」
と即答したことが不味かったらしく、去河くんを更に怒らせてしまう。
「だったら、関係ねーだろっ! 口挟んでんじゃねー、このアマ!」
「確かに、そうだね。ごめんなさい。だけど、私は知ってしまっているの。だから……」
「知ってるって――なにを?」
「報われない恋に溺れた人と――その顛末を」
「は……?」
去河くんは、意味もわからずに首を傾げていた。
私はつい喋り過ぎていた、自分を諌める。