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クラス ×イト
第5章 ほころビ 【乾英太2】
うーん……何からどう話せばいいんだろ? こんな時に要二がいてくれたら、的確にツッコんでくれるのに。要二がいない方がいいと言った理由は、何となく理解できたけども……。
僕は額に手を置いて、一旦情報を整理した。
「あのね、三生。赤緒さんは瀬山くんを待ってるんだよね? 三生はそれを見てたんでしょ」
「うん。そうだよ」
「だ、だったらさ。告白なんて……その……どうなんだろ?」
「僕が赤緒さんを好きなんだから、その気持ちを伝えたいだけだよ。瀬山くんは関係ない」
「うん……まあ……それは、そう……かもしれないけど」
揺ぎの無い三生に、言い負かされた形の僕。こんな自信満々な三生の姿は、僕だって初めて見る。一体、三生の中で何がどうなってしまったのか。
「もちろん、緊張はしてる。だからこそ英太くんに、一緒に来てもらったんだよ。だけど僕、もうじっとしてられないみたい。こんな気持ち、初めてだもん」
「三生……」
何か(逆に)凄いな……。経緯はどうあれ、僕は思わず感心してしまった。
三生の半分でいいから、その前向きな想いが僕にもあったら……。僕はずっと三生のことを、内心では見くびっていたのかもしれない。
だから今、その強気な姿勢に圧倒されようとしていた。
僕は額に手を置いて、一旦情報を整理した。
「あのね、三生。赤緒さんは瀬山くんを待ってるんだよね? 三生はそれを見てたんでしょ」
「うん。そうだよ」
「だ、だったらさ。告白なんて……その……どうなんだろ?」
「僕が赤緒さんを好きなんだから、その気持ちを伝えたいだけだよ。瀬山くんは関係ない」
「うん……まあ……それは、そう……かもしれないけど」
揺ぎの無い三生に、言い負かされた形の僕。こんな自信満々な三生の姿は、僕だって初めて見る。一体、三生の中で何がどうなってしまったのか。
「もちろん、緊張はしてる。だからこそ英太くんに、一緒に来てもらったんだよ。だけど僕、もうじっとしてられないみたい。こんな気持ち、初めてだもん」
「三生……」
何か(逆に)凄いな……。経緯はどうあれ、僕は思わず感心してしまった。
三生の半分でいいから、その前向きな想いが僕にもあったら……。僕はずっと三生のことを、内心では見くびっていたのかもしれない。
だから今、その強気な姿勢に圧倒されようとしていた。