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人生苦の方が多いぜぃ!!byヘーラクレース
第17章 ヘラクレスの最期
ヘラクレスは王エウリュステウスに命じられた十二の難業を果たし終えて、解放されると早速カリュドンに行きます。
「僕と結婚してくれないだろうか?」
そして、冥府でメレアグロスの亡霊とした約束通りデイアネイラに結婚の申し込みをしました。
「もちろん良いですわ!」
デイアネイラは飛び上がらんばかりに大喜びしました。
しかしデイアネイラは言葉を続けます
「実は、しばらく前から私はこの近くを流れるアケロオス川の河神に、しつこく言い寄られています。この神はある時は蛇の姿をして、私の父に私を妻に寄越せと要求してきます。人間の姿で来ることもあります。しかし額には牛の角が生え、体からは水が滴っています。でも父は、「川の神様を怒らせるわけには行かない」と、いって、はっきり断れず、返事を引き伸ばしているんですがそれもそろそろ限界なんです…ヘラクレス様…どうか私への求婚を諦めさせてください!そうしてくだされば、私は喜んであなたの妻になりますわ!」
ヘラクレスがデイアネイラの頼みの通りにしたことは、いうまでもありません。
河神はヘラクレスと格闘しながらいろいろなものに変身しました。
だが牛になったところで、ヘラクレスに角を一本折り取られてしまい、ついに降参してデイアネイラがヘラクレスの妻になるのを承知したので、ヘラクレスは取った角を河神に返してやりました。