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第17章 ヘラクレスの最期

デイアネイラはヘラクレスが他の女と結婚するつもりだ！

と、被害妄想を抱きました

デイアネイラは、ネッソスが残してくれたあの薬を、役立てる時が来た！と思います。

デイアネイラは大切にしまっておいたネッソスの血を、ヘラクレスの下着に塗り、それを死者に託して夫ヘラクレスの元に届けさせました。

ヘラクレスは何も知らずこの下着を身に着けました。

すると、体温で緩められたヒュドラの毒が瞬く間にヘラクレスの身体全体に浸透し始めました。


「ぐぁぁぁあああ！焼けるように熱い！」

ヘラクレスは猛烈に苦しみ始めます。

ヘラクレスは慌てて、何が起きたのかわからず、下着を身体から無理矢理剥ぎ取ろうとしました。

だが、下着は肉にすっかり付着して、剥がそうとすると肉まで一緒にむしり取られてしまいます。

しかも毒はその時すでに身体全体に回っていました。

苦痛はますます激しくなり、ヘラクレスは苦しみながら自分をトラキスにある自宅に運ばせました。