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金木犀
第5章 傷ついた心
航SIDE
「愛歩っ!!!」
雨でずぶ濡れになって、ぐちゃぐちゃになって
駆け付けたけど、もう遅かった。
跳び箱に寄りかかってる愛歩。
その華奢な体は白濁液でまみれ、
ぐったりと俯いていた。
「あ…ゆみ」
虚ろな目をしてる愛歩の口から溢れる白濁液。
膣からは有り得ない位の量の白濁液が溢れ出ていた。
体を傷付けられたような跡はないが、
何度も中出しされたって事は一目瞭然で…
華奢な体を強く抱き締めた。
驚く程力がない愛歩の体は小刻みに震えてて、
驚く程冷たかった。
俺はどうなってもいい、
少しでも愛歩に俺の体温が移ってほしい。
愛歩の体を抱き締めながら、
俺の心は憤怒で燃え滾っていた。
何とか俺の家まで連れて帰り、
すぐに風呂場へ連れて行きシャワーを被せた。
排水溝に吸い込まれていくのは白濁液ばかり。
震える手にお湯を掬って口に含み、
吐き出した液体の色も白…
「…愛歩」
返事をする事も顔を上げる事もしない愛歩。
「誰だ、お前をこんなのにしたのは」
怒りで声が震える。
愛歩をこんな状態にした男にもそうだが、それより。
「…言えよ。ぶっ殺してやる…」
自分自身に、腹が立って仕方が無い。