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はじめてをきみに
第2章 据え膳が前のめり

一滴も残したくなくて、敏感になっている遼平のそれを無意識のうちにちゅうちゅう吸った。


「んあ、」


荒い呼吸の隙間に漏らす切なげな声が、かわいくてどきどきする。


出された精液をこぼさないように、根元のほうから先端へ、ゆっくり唇をスライドさせてそれを放した。


はなれるとき、あたしの唇とそれの先端が、白濁の糸で繋がり、ぷつんと切れる。


遼平は、しばらくのあいだ肩で息をしながら、恍惚の表情で目を閉じていた。


けれど、すぐにあたしの口に出したことを思い出したらしい。


あわあわと慌てはじめて、脇に置いてあった箱ティッシュから数枚それを抜き取り、差し出してくる。


「ごっ、ごめん、すげえ出ちゃった。これに吐いて」

「…………」

「……亜衣?」


あたしはそれを受け取らなかった。


そして、口の中でどろりと溜まった精液を自分の唾液で薄め、比較的なめらかになってきたのを口内の粘膜で感じると、


躊躇なく、ごくりと飲み込んだ。


喉に引っかかることなくお腹のほうへ下っていく、遼平の精液。遼平が、感じてくれた証。


そう思うと、うれしかった。


うれしくて、うれしくて、


「……うぅ」


――気づけばあたしは、泣いていた。



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