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はじめてをきみに
第3章 愛はやさしくない

「ヒロくん……、や、はあんっ!」
わざと、こっちを見る茉由の懇願の瞳をじっと見つめ返しながら、ぷっくり勃ちあがった乳首をいたぶった。ねっとり舌を這わせると、茉由が恥ずかしそうに目を逸らして喘ぐ。
「茉由、こっち見てよ」
「んあ、やだぁ……」
「なんで? ここ、こんなに気持ちよさそうになってるのに」
「んんん! そこばっか、いや……」
ゆるして、いじわるしないで。
そうつぶやいた茉由の目尻から涙が一筋こぼれて、俺は目を見開いた。
茉由を泣かせるなんて絶対あり得ない、茉由にはいつも笑っていてほしい、ずっとそう思ってきたし、それを疑うことなんかなかった。
――だから、知らなかった。好きな女の涙が、こんなにも興奮するものだったことを。

