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はじめてをきみに
第3章 愛はやさしくない

「こっち向いて」
膝立ちで俺の太ももを跨いでいる茉由と向き合う体勢になる。
顔を上げたら、ちょうど目の前に彼女の首筋が晒されていた。噛みたい、と思ったので、遠慮なくがぶりと噛みつく。
「いたっ……」
ごく小さな悲鳴が耳に届いて口を離せば、白い首筋に俺の歯型が赤くなって浮き上がってきた。
腰に、とろけるような快感が走る。
――いいな、これ。最高に興奮する。
茉由は、俺のものだって感じがする。
俺は彼女を引き寄せて、ちゅ、といちど唇を吸った。そして自分の体を支えるようにベッドに両手をつき、期待と不安に濡れる彼女の瞳をじっと見つめながら、ゆったりと腰を突き上げる。
「あっ……」
何度か繰り返すと、ふいに俺の先端と茉由の敏感な突起が擦れ、彼女が熱い息を吐いた。けれどこの不安定な体勢では、そう何度も的確な快感は得られない。
もどかしい場所ばかり突かれて、茉由が物欲しそうな視線を投げてきた。俺は口元がゆるみそうになるのをこらえながら、とぼけた顔を作って、白々しく尋ねる。

