この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
はじめてをきみに
第3章 愛はやさしくない

「それ、おいしい? 茉由」
「ん……ん……」
「……やらしくてかわいいね。……でも、」
もう我慢できない。変態でもなんでもいいから。俺は、俺は、
「ん……、あ……っ!」
依然、おいしそうに俺のを頬張る茉由の腕を引き、体を起こさせた。同時に自分の上半身も起こし、うしろから彼女の耳に唇を寄せる。
奪え、奪え、と脳みその奥のほうから聞こえるのは俺自身の声だ。俺はその獣のような声を受け入れた。そして茉由の耳元で、低くささやいた。
「茉由」
「あ……」
「先にイッちゃったから、お仕置きしないと」
ね?
たわむれに耳たぶを食んでやると、茉由がびくりと背中を震わせた。
気持ちよくてなのか、おそろしくてなのかは分からない。
どちらでもいい、と俺は思った。

