この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真実アイロニー【完結】
第8章 独白

なのに、私の母親は何度も何度も頭を下げてた。
ストレスで見る見るうちに痩せ細ってさ、肺炎こじらせてコロッと死んじゃった。

葬式でね、泣けなかった。
泣く力なんてなかった。

私の家族はこれで本当にいなくなったから。


私は母親の姉に引き取られたけど、無理心中しようとした私の事なんて腫れ物扱いでさ。
私が部屋に籠れば、普通に笑い声がリビングから漏れてきて。
私がただの諸悪の根源なんだって思ったら、笑みさえ浮かんで来たよ。


それにさ、唯一の私の居場所を、自ら手放してしまって、どうやって生きて行けばいいのかわからなくなった。

そこから、切る様になった。


痛みなんて感じなかったよ。
ぷっくりと血が浮かんで来て、それを見てほら、見て。私生きてるよって思った。

私はちゃんと生きてたんだって。


流れる血は温かいんだ。
私は人間なんだって。
捨ててもよかった、こんな命なんて。

だって、私は彼に生かされただけだ。
/224ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ