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真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても
「えっと、受け持つ教科は数学です。
わからない事、もちろんいつでも聞きに来て下さいね。
では、一年間よろしくお願いします」
ぱちぱちと、疎らに拍手が聞こえる。
それから、教頭が出て行きクラスの係を決めた。
学級委員は斉藤君。
彼はどうやら一年生の時から人気だったみたいだ。
ハツラツとしてて、確かに受け答えがしっかりとしてる。
それから、様々な係を決めて、配布物を回す。
すぐに時間は経ち、初日は学級委員が号令をかけて俺は教室を出た。
……なんか、歓迎されてないみたいだな。
少しだけ落ち込みながら、職員室に向かおうと足を踏み出した時だ。
「早乙女先生っ」
「ん?」
後ろから呼び止められて、振り向く。
そこに立ってたのは、緩くパーマの当てられた髪の毛を揺らした女の子と前髪ぱっつんボブの女の子。