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真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても

「何?小島さんと、時任さんだよね?」

「そうそう!先生もう覚えたの?凄いっ」


きゃぴきゃぴと話すのは、ゆるゆるパーマの小島さん。
ボブの時任さんは黙ったまま。


「もちろんだよ」

「今度、数学教えて下さいねーっ」



語尾に音符マークがつきそうな程、ルンルンとした声で言う小島さん。



「もちろんだよ、手が空いてる時になるけど」

「はーい!あ、それで先生って彼女いますかあ?」

「えっ」


また、随分と直球な。率直な。
この手の質問ってのは本当に多い。

気になるんだろうな、年齢若めの男子教員って。


だから、俺はいつも通りの答えを笑顔で返す。



「うん、いるよ」

「うっそーー」


小島さんがテンプレートな答えをしてくれる。
大体の女子生徒は、それで興味を失くしてくれるのだ。


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