この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても
「何?小島さんと、時任さんだよね?」
「そうそう!先生もう覚えたの?凄いっ」
きゃぴきゃぴと話すのは、ゆるゆるパーマの小島さん。
ボブの時任さんは黙ったまま。
「もちろんだよ」
「今度、数学教えて下さいねーっ」
語尾に音符マークがつきそうな程、ルンルンとした声で言う小島さん。
「もちろんだよ、手が空いてる時になるけど」
「はーい!あ、それで先生って彼女いますかあ?」
「えっ」
また、随分と直球な。率直な。
この手の質問ってのは本当に多い。
気になるんだろうな、年齢若めの男子教員って。
だから、俺はいつも通りの答えを笑顔で返す。
「うん、いるよ」
「うっそーー」
小島さんがテンプレートな答えをしてくれる。
大体の女子生徒は、それで興味を失くしてくれるのだ。