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真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても
こっちも、恋愛感情持てないからその方が助かる。
生徒と先生の距離感って中々難しい。
近過ぎても贔屓されてると思われるし、遠過ぎても無関心だと貶される。
いや、俺だけが貶される分にはいいんだけども。
もしも、俺のクラスの生徒がそれがきっかけでいじめにでもあったりしたら、相当自分を責めるに違いないから。
「ちぇっ、でも、好きになるのは自由でしょ?」
小島さんはまだ懲りずにこんな事を言っている。
隣にいる時任さんは、うんざりしていた。
多分、いつもこうなんだろうな。
「もちろん。恋愛は自由だからね。
でも、望みはないので早く諦めるようにっ」
小島さんの目の前に人差し指を立てて、笑みを向ける。
それに納得はしてはいなかったけどね。
小島さんと時任さんにさよならを告げて、職員室へと歩いて行く。