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真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても
「分からない事あれば、聞いて下さいね。
これから頑張りましょう」
宇津木先生が笑顔でそう言ってくれる。
ああ。皆優しそうだな。
頑張れそう、俺。
いや、頑張ろう。俺。
「そういえば、早乙女先生災難ですよねえ」
「何がですか?」
品川先生の言ってる意味が分からず、俺は首を傾げた。
隣にいた中島先生も、俺と同様にハテナマークを浮かべている。
「しっ、品川先生。それは教頭先生が話すから」
「そ、そうだった。これは失言を。すみません、早乙女先生。
今のは忘れて。
後で教頭先生からの報告、聞いてください」
「……はあ」
これ以上、何かを聞かれない様にと二人は様々な理由をつけてそそくさと職員室を出て行く。