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真実アイロニー【完結】
第2章 運命だとしても
残された俺と中島先生はわけがわからなくて、思わず顔を見合わせた。
それから、独り言の様に呟く。
「……何でしょうかね」
「問題児がいるんでしょうか」
「そんな感じでしょうね、多分」
「まあ、頑張って下さいね。何かあれば相談乗りますから」
「あ。ありがとうございます」
ニコっと俺の肩に手をかけて、微笑む中島先生。
内心、俺が受け持たなくてよかったとか思ってるんだろうな。
ダメだダメだ。
初日から捻くれてる、俺。
いや、俺は別に問題児がいようと気にしないし、寧ろ歓迎なんだ。
あ。歓迎はおかしいか。
そういった生徒がいないに越した事はないんだから。
でも、俺は何か抱えてる生徒の力になりたくて教師になったんだから。
だから、俺でよかったんだと思う。
それから、やっと来た教頭先生に連れられて中島先生と共に応接室に入る。