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愛しては、ならない
第41章 更に抉られる、傷痕②
――ワタシ、アナタガホシイノ――
ボクをほしいの?
いいよ、ゼンブあげるよ。
ボクをほしいと言ってくれるなら、なんだってするよ、菊野。
―アイシテルワ――
ボクも愛してるよ、菊野――
ボクのゼンブをあげるから、ずっとずっと菊野をタイセツに、ヤサシクするから、ボクを嫌わないで。
――ワタシニフレナイデ――
何故?
何故なの?
アイシテル、て言ったじゃないか。
ボクをホシイて言ったじゃないか――
「う……ああああああああああああ!」
俺は、幼い頃の悪夢の底でもがきながら意識を手放した。