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愛しては、ならない
第42章 最初で最後の……
太陽の下で笑顔ではしゃぎ気味の彼は、いつか目を妖しくぎらつかせて私を組み敷いた時とは全く違う人に見えた。
寧ろ年齢よりも少し幼く見える。
思わずじっと見詰めていたら、彼は身を屈めて額にチュッとキスしてきた。
「……もっ……ん……にも……て……ったじゃない!」
触れられた額が、頬が、抱かれた肩が堪らなく熱かった。
――何もしないって言ったじゃない、と怒鳴りたいのだが憤慨しすぎて、呆れて、そして恥ずかしくて口が上手く回らない。
拳を振り上げて彼の頭を叩くと、彼は舌を出しておどけて笑った。
だが、決して肩を抱く手を離そうとしない。