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愛しては、ならない
第43章 こわれる
頭の奥で火花が弾けた幻を見た瞬間、私は気を失った。
それからどれくらい、達したまま気絶していたのか。
目覚めた時に、身体に小さな赤ちゃん用の毛布が掛けられていた。
陽射しは先程よりも弱まっていたが、まだ夕方まではいかない時刻なのではないか、と思う。
隣には森本が横たわり、気持ち良さそうに眠っている。
その寝顔の綺麗さと幼さに暫し見とれてしまうが、直後私を猛烈な恥ずかしさが襲った。
外で、しかも白昼、こんな事をしてしまった。
背徳的としか思えない外での行為。
自分には無縁だと思っていたのに。
確かに彼にここで愛されてしまったのだ。
夢ではなく現実なのだという事を、まだ微かに甘く痺れる唇が私に教えている。