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愛しては、ならない
第7章 遊園地での賭け②
「あ……熱っ!」


炊きたてのご飯をお握りにしようと杓文字(しゃもじ)で掬って左の掌に載せたが、あまりの熱さに私は叫ぶ。



「……地獄みたいな温度だわ……
もう少し冷まさなくちゃ……」


ご飯を握るのは取り敢えず諦めて、私は作り終えた唐揚げや卵焼きを容器に詰めていく。


時計をチラチラ見ながら、つい浮き足だってしまう。



「サンドウイッチに、カットした果物に……
あっ……ブロッコリーも茹でよう!
あとは……糠漬け……
そんなの、剛さん食べないかしら?」



バタバタとキッチンで動き回って居たら、祐樹が目を擦りながら起きて来た。



「ママ……
おはよう……
晴れた?」



私は手を止めて祐樹の側へ行き、寝癖の髪を撫でて笑った。



「祐樹とママで沢山作ったてるてる坊主のお陰でちゃ~んと晴れたわよ」



祐樹は目を輝かせて跳び跳ねた。



「やった――!」

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