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愛しては、ならない
第47章 埋まらない溝
沈み込ませたと同時に蜜が溢れ、内壁は彼を締め付けて逃がさない。
彼女は悩ましい溜め息を吐き、彼はいきなり襲い来る絶頂の予感を遣り過ごす。
少しでも動いたら、爆ぜてしまう。歯を食い縛り天を仰ぐ彼は、昼間触れた菊野の肢体を思い浮かべていた。
清崎の吐息を、菊野の物の様に感じ、掌の中の乳房を弄び清崎が喘げば、菊野の声とすり替える。
芝の上に倒し、菊野の身体を楽しんだあの時間は、いつ誰が来てしまうとも限らない緊張と、同級生の母親を昼間から凌辱するという背徳感で、彼をとてつもない興奮の渦に放り出した。
彼女が早くに達してしまって幸いだった、と思う。
最後の一線を越えないという約束も、彼女の絶頂が訪れるのが後一分でも遅かったら、破られていたかもしれない。
あの場で、触れるだけでは我慢できずに滅茶苦茶に犯してしまったかも知れない。
だが彼はかろうじて踏みとどまった。菊野は達した後で気を失って眠ってしまったが、その寝顔のあまりの無垢さに、邪を抱いて彼女を見ている自分がとんでもなく穢れた生き物なのではないだろうか、と思ったのだ。