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愛しては、ならない
第48章 喪われた記憶と

「ふう……」
私は、あまりにも目まぐるしかった今日の出来事を反芻し、思わず声に出して溜め息を吐いた。
昼間、病院に来た時には花野に厳しく諭されて……
あの時には、悟志が目覚める予兆はなかった。
病院の後、森本と遊園地へ行く羽目になって、そこで彼に指と唇の愛撫で絶頂に連れていかれて……
そして、私がそういう事をしている間に、悟志は意識を取り戻したのだ。
病院で、何日か振りに剛の姿を見て、胸が踊るのを止められなかった。
ずっと見ていたらまた恋しい気持ちが言葉となって、そして頬を染めてしまって彼に伝わってしまう――
そう思い、私は剛を見ないよう、顔を逸らしてしまった。
剛は、あの時どう思ったのだろうか?傷付いた?私をもう嫌いになった……?

