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愛しては、ならない
第48章 喪われた記憶と

『あっ!!そうだよ、そう言えば、僕とハイキングに行くって約束してたの、あれってどうなってるの――!』
祐樹が手を叩き、悟志の隣に飛び乗って腕を引っ張る。
『ああ……そう言えば、そういう約束を、したかなあ……?
……うう――ん……』
『わ――忘れてるじゃんか――!』
『悟志の忘れんぼ――!!』
『パパの忘れんぼ――』
『悟志のあほんだら――っ』
『パパのあほんだら――っ』
真歩と祐樹に交互に責め立てられて悟志は苦笑してひたすら謝っていたが、看護士がやって来て
『西本さん、静かにして下さいねっ』
と叱られて、皆小さくなった。

