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愛しては、ならない
第53章 最後に、もう一度だけ②
ゆっくりと動いていたが、少しずつ速度を速めて行くと、蕾の中が急速に締まっていき、俺の方が耐えきれなくなりそうだった。
彼女は抵抗も忘れて俺の胸にしがみついて耳元で甘い声をあげる。
ぞわりとする感覚が下腹部から脳天まで突きぬけて行く。
このまま彼女を抱き締めたまま、逝けたらどんなにいいだろうか。
この甘く、愛しい声を聴きながら、彼女を感じながら――
「ああ、ダメっダメ――!」
彼女が一際高い声で叫んだとき、ギュウと獣が締め付けられて、俺は動きを止めた。
「う……っ!」
バクン、と獣が大きく脈打つのを感じ、俺は瞼を閉じて天を仰ぐ。
だが、彼女が俺に猶予を与えてくれなかった。
無意識なのだろうか、下から俺を突き上げてきて、乱れて啼いている。