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愛しては、ならない
第55章 ウエデイングブーケ
「おめでとう~!」
「お幸せに~!」
「やったな――雲居ちゃん~!」
式が終わり、外で待ち構えていた参列者達はチャペルの扉が開いて出てきた新郎新婦に向かって一斉にライスシャワーを投げつけながら口々に祝福する。
真歩は、雲居と腕を組み皆に笑顔を向けている。
その笑顔があまりにも見事で私はカメラのシャッターを切るが、悟志が慌てたように私の肩を叩いた。
「――ほらっ!真歩さんがブーケを投げるよ」
「悟志さん~私には関係ないってば」
真歩がピンクと白のバラのブーケを高々と放り投げ、女性達の歓声があがり、皆に一斉に手を差し出すが、ブーケはその上を通過し、私の頭上に飛んできて、思わず取ってしまった。