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愛しては、ならない
第57章 二十歳の同窓会②
「……な」
何をする、と言う前に、彼の柔和な瞳が一瞬険しくなり、鋭いパンチが頬に飛んできた。
「ぐっ……」
弾みでよろめき、椅子からずり落ちるが、森本がやって来て俺に手を差し出す。
異変に気付いた友佳がこちらを見て何かを叫んだが、俺は彼の手を握り強く引き寄せ、腹に膝を思い切り入れてやった。
「……くはっ……」
森本は腹を押さえて膝を付き咳き込むが、俺の足首を掴んで噛みついてきた。
鋭い痛みに歯を食い縛りながら、俺は彼に食い付かれたままの足を振り上げる。
彼は吹っ飛び、床に転がり周りから悲鳴が上がる。