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愛しては、ならない
第57章 二十歳の同窓会②
「菊野さん……凄く良い身体をしてるよね」
森本が妖しい笑みと共に言った言葉で、身体中の血が上った。
俺は姿勢を低くして叫びながら奴の顎にアッパーカットを決める。
奴は吹っ飛び、店の裏口のドアにぶつかった。
息が荒くなり、怒りで分けがわからなくなってしまいそうだった。
自分の感情が制御出来ない。
目の前の奴を殺すまでぶちのめしたい。
辛うじて残っている理性は(落ち着け、奴は挑発して反応を楽しんでいるだけだ。奴と菊野の間に何があったのかを聞き出す為に来たんだろう?)
と叫んでいるが、俺は激情に突き動かされるままに奴の胸ぐらを掴み立たせて腹に蹴りを入れる。