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愛しては、ならない
第61章 愛しては、ならない
耳から首筋に、肩から背中に唇を落とし、痕を付けていく。俺が愛した徴を――
誰に見られても構いはしない。俺は菊野を愛している。この先どうなろうと構わない――
この瞬間、俺は本気でそう思っている。
後悔することになるのだろうか。俺も彼女も――今夜の事を。
いや、それも良いだろう。例え、この夜を限りに完全に二人が引き裂かれてしまって、罪を咎められ罰を受けても――その強烈な痛みがあれば、俺は一生彼女を忘れないだろう。
彼女も、厭が応にも俺の事を追い出せなくなる――心からも、身体からも。
だが、俺は彼女を、この恋を離す気はない。彼女がはっきりと俺を拒絶しないなら、彼女が俺を求めてくれるなら、離さない――
「あ……っ……ダメ……っそこは……っ」
彼女の太股を撫でながら舌を這わせると、蕩けるような甘い声で彼女が啼いた。