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愛しては、ならない
第63章 once again
「さ、悟志さっ」
「ああ……良かった‼君が何処かに行ってしまう夢を見てたんだ……
寝てしまうと朝までぐっすりで夢なんか見ない僕なのに、よりによってこのタイミングで見た夢がそんな風で本気で怖かったよ……
ここに居るね?菊野……僕の菊野はここに居るね?菊野……菊野っ」
「きゃあっ」
言葉を挟む間も与えられずにマシンガンの様に言葉を浴びせられて、またしても抱き上げられた。
悟志は鼻息荒くドアを開けると大股で廊下を行き、エレベーターへと乗り込む。
エレベーターの中の鏡を見ながら自分の顔をチェックして何回か頷くと、私を見てニッコリした。
「菊野、似合うよ。思った通りだ……僕はちょっとおじいさんぽくて悪いけど……まあ、菊野が綺麗ならそれでいいか‼」
「???」
悟志の高いテンションに付いていけず、私は唖然とする。