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愛しては、ならない
第12章 その花は、手折(たお)られて
悟志の微かに荒い呼吸から、彼の昂りが伝わってきて、反射的に私の身体も熱くなってしまう。
「……久し振りに……
いいだろ?」
悟志は、祐樹と剛が年頃なのを気にして、彼らが起きている時間には私には触れなかった。
仕事が多忙で疲れていたのもあってか、気が付けば彼に抱かれたのはひと月以上前だ。
彼の逞しい腕が、私を身動き出来ない程にがんじがらめに抱き締め、唇を首筋に、頬に、そして私の唇にキスを落とし、それは触れるだけの物から徐々に烈しい動きに変わっていく。
(――あ……)
私は、ベッドに倒されて咥内を掻き回されながら、剛と唇を合わせた瞬間に想いを馳せた。
悟志は私の服を素早く脱がしながら、唇を首筋から下へ、移動させて行く。
(これが……もし、剛さんだったなら……)
私は、瞼を閉じて脳裏に剛の姿を描き、悟志の背中に腕を廻した。