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愛しては、ならない
第13章 甘い、地獄の日々
剛は、思わずカッとなる。
――彼女には、俺の気持ちを言ってもまるきり通じないのか?――
義理とは言え、家族だから、最初からそんな考えは無いのが当たり前かも知れない。
だが、剛にすれば真剣な愛の告白のつもりだった。
言って、この先どうするだとか、そんな事は全く考えは無いが、彼女に息子ではなく、一人の男として意識して貰いたかった。
だが自分はまだ中学生だ。
高校進学が決まっているだけの、只の子供だ。
いや、世間的には子供かも知れないが、自分の身体だけはもう"男"だ。
好きな女の喘ぐ声や、乱れた姿を目にしたり想像するだけで猛り、欲を満たしたいと悶々とする。
厄介だ、と思う。
精神と身体の成熟のアンバランス、と思春期の若者を言い表した教師が居たが、正にその通りなのだろう。