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愛しては、ならない
第17章 貴女との夜に
胸の中で、真っ赤に焼けた火柱がパチリと音を立て崩れ去るような感覚に苛まれた。
無言で彼女を見ると、怯えの色がその瞳に宿る。
俺が怖いのだろうか。
「つ……よしさん……
お、お願い……」
甘くか細い声が、ショートパンツから伸びた柔らかな太股が、俺を極限まで欲情させる。
俺は彼女を抱えたまま夫婦の寝室へ向かい、ドアを開け暫し部屋の奥の、ラベンダーのシーツのタブルベットに視線を向ける。
忘れもしない、あの夜に、悟志に身体を貫かれ喘ぐ彼女をここで見た――
あれからも、きっとここで彼女は毎晩……
「……剛さん?」
不安げに、彼女が腕の中から見上げた瞬間(とき)、俺はベッドへとその身体を沈め、口付けた。