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愛しては、ならない
第20章 恋の業火②
「そ、それはっ……んっ」
私が反論しようとすれば、彼の熱い唇で塞がれてしまう。
唇で、その舌で、その視線で、その指で、私に触れて正気を奪い、狂わせる。
「俺は……今、貴女の事しか考えられません」
「剛さ――」
「好きです……
貴女が好きです……」
ベッドが時折軋む音、彼の息遣い、恋の詞(ことば)を聞きながら、私は、夕方祐樹が帰宅するその時まで、剛に抱き締められ、口付けられた。
いっそこのまま恋情の渦に身を委ねて、呑み込まれてしまいたかった。
でも、それは赦される事では無い。
一瞬でも恋に溺れかけた私は、いつか罰が下されるだろう。
その裁きが下るのは、もうすぐ――