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愛しては、ならない
第22章 滅ぼせない恋情




彼の友達も、皆身体も声も大きくて、私は怖くて仕方が無かったのだ。


同じ年の男の子の頭の中を理解する事など到底出来ないし、解りたくもなかった。


男の子は、皆乱暴で意地悪だという偏見があったのだ。


彼が友達と冗談で小突き合ったりするのを見るだけでも怖かった。



真歩には、

「菊野~
幸せなお嫁さんになるのが夢なんでしょう?
だったらさ、あの彼と付き合ってみなよ」


と言われ、私は


「だからって、なんであの人なの?
私の旦那様になる人はもっと……」


とムキになって言い返したが、真歩は呆れていた。


「あんたね……
なんで、付き合うから、いきなり結婚まで話が飛ぶのよ」



「だ、だって!
真歩がそう言ったじゃない!」



「だーかーら!
私が言いたいのはねぇ~
一度も男子とお付き合いもしないで、結婚してもいいの~?て事なのよ!
勿体無いじゃない」



「勿体無いって、意味がわかんない!
嫌なものは嫌!」



真歩は、肩を竦めて溜め息を吐いた。


「ん~……
てか、そんなに嫌なら、彼にハッキリ断ってあげなよ。
このままじゃ可哀想でしょ?」

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