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愛しては、ならない
第22章 滅ぼせない恋情
「何だよオジサン、関係無いのに口出すなよな!」
オジサン、と言われ、スーツの男性はずっこけるが、人の良さそうな笑みを浮かべた。
「か、関係無くない!
この人は、私のパパなの!」
私は咄嗟に叫び、男性の背中に回り込んだ。
「へっ?」
男性は目を丸くしたが、直ぐに真顔になり、彼に向かい父親風に話し始める。
「ん――まあ、そういう事なんだよ……オホン!
うちの娘にはまだ男女交際は早いと思うんだ……
悪いが君、諦めてくれたまえ。
まあ、まだ若いんだ、これから幾らでも出会いがあるさ!
はっはっは!」
男性は、呆気に取られる彼にペコリと頭を下げ、私に手を差し出した。
「さあっ!
娘よ!
帰ろうか、マイホームへ!」