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愛しては、ならない
第23章 滅ぼせない恋情②
俺は、救急車を呼び、真歩と花野に連絡をし、救急車が来るまでの間、座り込む彼女の姿を見て身体を熱く昂らせていた。
義父の血でまみれた義母の裸体を見て淫らに反応するなど、彼女に知られたら本当に嫌われてしまうだろう。
あともう少し、救急車が来るのが遅れていたら――
俺はあの場で彼女に襲い掛かっていたかも知れない。
大きな襟が可憐な白いスーツを纏い、長い髪を編み込んで、無垢な瞳を目の前に舞い落ちる花弁に向ける彼女を見て、俺は深い罪悪感を味わう。
――俺が、こんな邪の極みの様な想いを抱いている事も貴女は知らずに……
思わず、その手を強く握り、彼女に言った。
「さあ……
行きましょう」