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愛しては、ならない
第25章 離したくない
「だからあ……自分で歩けるもん……
赤ちゃんんじゃないんだからあ……
私……しっかりした保護者に……なるんだから……」
「今歩こうとしたら転びますよ……」
「ママは……
お母さん……息子に……抱っこ……なんてされないし……」
「何を今更……散々俺に抱っこされてきたでしょうに」
「知らない……そんなこと……
恥ずかしい……から……言わないで……剛しゃんのバカ……」
「今は、俺と二人きりです……
恥ずかしくなんかありませんよ」
「ダメ!ダメなの~!
私は……しっかりしなきゃ……だって、だってもし悟志しゃんがこのまま……んっ」
エレベーターに乗り、ぐずぐず言う彼女の唇を指でそっと指で摘まみ黙らせる。
「むっ……」
菊野はいつの間にか目に涙を溜めている。
彼女の言いたかった言葉は、推測出来た。
悟志がこのまま目を覚まさない……という事になったら、菊野は一人で祐樹の子育てやら、俺の事を背負わなければならないのだ。
だから、精一杯気を張っているのだろう。
赤ちゃんんじゃないんだからあ……
私……しっかりした保護者に……なるんだから……」
「今歩こうとしたら転びますよ……」
「ママは……
お母さん……息子に……抱っこ……なんてされないし……」
「何を今更……散々俺に抱っこされてきたでしょうに」
「知らない……そんなこと……
恥ずかしい……から……言わないで……剛しゃんのバカ……」
「今は、俺と二人きりです……
恥ずかしくなんかありませんよ」
「ダメ!ダメなの~!
私は……しっかりしなきゃ……だって、だってもし悟志しゃんがこのまま……んっ」
エレベーターに乗り、ぐずぐず言う彼女の唇を指でそっと指で摘まみ黙らせる。
「むっ……」
菊野はいつの間にか目に涙を溜めている。
彼女の言いたかった言葉は、推測出来た。
悟志がこのまま目を覚まさない……という事になったら、菊野は一人で祐樹の子育てやら、俺の事を背負わなければならないのだ。
だから、精一杯気を張っているのだろう。