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愛しては、ならない
第25章 離したくない
隣のテーブルに料理を運んできたウエイターがこちらを見て僅に眉を上げるのを見て、俺は席を立つと菊野の腕を取った。
「飲み過ぎましたね……
部屋に行って休みましょう」
菊野は、イヤイヤをする仕草で首を振り抵抗するが、俺が耳元で囁くと赤い頬を更に染めて、大人しく俺の腕に掴まった。
ーー大人の女性なら、おしとやかに振る舞って下さい。
こう言ってみたのだが、効果はあったようだ。
俺は、菊野を伴ってウエイターに会釈をして、ポケットの中の部屋のキーを握り締める。
「つよししゃ……
私は……大人で……あなたの……ママなんだからあ……」
エレベーターの前で、目を擦りながら俺の腕に寄り掛かる彼女は今にも眠ってしまいそうに見えた。
「はいはい……」
俺はエレベーターが到着すると、彼女の身体を抱き上げた。
「ん~。自分で歩けるし~」
菊野はそう言いながら、腕の中で小さくため息を吐いた。
欠伸のような、呼吸のようなそれは俺の耳元を擽り、不意に身体を熱くさせる。
「飲み過ぎましたね……
部屋に行って休みましょう」
菊野は、イヤイヤをする仕草で首を振り抵抗するが、俺が耳元で囁くと赤い頬を更に染めて、大人しく俺の腕に掴まった。
ーー大人の女性なら、おしとやかに振る舞って下さい。
こう言ってみたのだが、効果はあったようだ。
俺は、菊野を伴ってウエイターに会釈をして、ポケットの中の部屋のキーを握り締める。
「つよししゃ……
私は……大人で……あなたの……ママなんだからあ……」
エレベーターの前で、目を擦りながら俺の腕に寄り掛かる彼女は今にも眠ってしまいそうに見えた。
「はいはい……」
俺はエレベーターが到着すると、彼女の身体を抱き上げた。
「ん~。自分で歩けるし~」
菊野はそう言いながら、腕の中で小さくため息を吐いた。
欠伸のような、呼吸のようなそれは俺の耳元を擽り、不意に身体を熱くさせる。