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愛しては、ならない
第25章 離したくない
俺は、彼女の腰を覆う小さな布を剥ぎ取り、腰を沈ませたくなるのを歯を食い縛り耐えて、髪を一掴みして口付ける。
「……ちゃんと、答えてください……
俺を……どう思っているのか……」
「……だ、だからそれはっ……」
「誤魔化したり、何も言わないなら――
このまま、滅茶苦茶に貴女を犯します」
「……!」
菊野の目に、大粒の涙が宿る。
――我ながら酷い脅迫だと思った。
酒で酔ってろくに抵抗も出来ない彼女を部屋に連れ込み、ここまでしておいて、逃げ場を与えてあげる振りをする――
実は逃がすつもりもないのに。
彼女がどう答えようと、このまま抱いてしまうつもりだった。
もし、万が一、気持ちが同じなら――
限り無く優しく、包み込むように抱き締める。
――もし、拒絶の言葉がその唇から出たなら……
俺は、多分、彼女が壊れてしまうまで責め立てるだろう。