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愛しては、ならない
第25章 離したくない
その後、どうするか等、考えられない。
今は、熱く猛々しく駆け巡るこの血潮が、獣を痛い程に増大させ屹立させている事が、苦しくて仕方がない。
俺は、彼女の身体を欲しいだけなのだろうか?
欲を晴らしたいだけなのだろうか?
――苦しいなら、私の身体を抱いて……
不意に、先程学校で清崎に言われた言葉が頭を過った。
保健室に菊野を迎えに行く途中、袖を掴み、消え入りそうな声で言った彼女。
健気で可愛い、俺の大切な女の子だ。
清崎には、菊野への想いを見抜かれているらしい。
それでなければ、あんな事を言う筈がない。