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愛しては、ならない
第26章 離したくない ②
――どう思っているか、だなんて、一言で言えるわけがないじゃない……。
涼しげな、その切れ長の目元は、祐樹と瓜二つなようでいて全く違う。
悪戯を企んでいるような煌めきが、祐樹の瞳には常に宿っているが、剛の瞳は……
何処か寂しい。
何かを諦めてしまった色が沈んでいて、それがふと、強く輝く瞬間がある。
それが何なのか、私には分からない――
けれど、今、彼の瞳は確かに私を捉えて輝きを放っている。
眩しくて、ときめいてしまって、直視出来ないのに、貴方は私の頬をその手で包んで真っ直ぐに見詰めてくる。
そして、その声で聞くのね……
私が、貴方を好きかどうか、答えろって?
今直ぐに?
こんなに、私が胸を苦しいくらい鳴らして、貴方の前で限り無く裸に近い姿になって、恥ずかしいのに……
今、こうして貴方に見詰められているだけで、限界なのに……